2023年07月28日

『愛蔵版〈古典部〉2』予約受付が始まりました


 こんにちは。米澤です。

『愛蔵版〈古典部〉シリーズII クドリャフカの順番・遠まわりする雛』の予約受付が始まりました。
 今回は特典として、『クドリャフカの順番』執筆時に用いた自筆創作メモを印刷、収録しています。
 予約締切は8月31日、ご予約はお近くの書店や、KADOKAWA公式サイト(右上の「購入する」ボタンから進めます)、または一部通販サイトで受け付けています。

 どうぞよろしくお願いいたします。

posted by 米澤穂信 at 19:12| お知らせ

2023年07月25日

『可燃物』


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(かねんぶつ)


著:米澤穂信
装幀:野中深雪
出版社:文藝春秋

発売日:2023年7月25日
定価:1,700円(税別)
四六判上製
ISBN:978-4-16-391726-9



打てる手は全部打つというわけだな。いいだろう。



 28冊目です。

 遭難したスノーボーダーが発見された。一人は重傷、そしてもう一人は死体となって。県警葛班は捜査本部に加わり、殺人容疑で捜査を開始する。犯人はわかっている、だが、凶器がない……。
 雪降る崖下の、凶器なき殺人。――「崖の下」

 強盗致傷事件が発生。犯人の「稼ぎ」は少額で、事件は続発するおそれが大きい。強行軍で捜査する捜査本部に、最有力被疑者が交通事故を起こしたという一報が入る。
 葛の前に現れたのは、あまりにも好都合な証言者たちだった。――「ねむけ」

 花咲く行楽地で、切り刻まれた死体が発見された。捜索が行われ、死体の部位は次々に発見される。遺体の身元も判明し、捜査は着々と進展するが、葛は事件の全体像とかみあわない一点を決して看過しなかった。すなわち……犯人はなぜ、死体を刻んだのか?――「命の恩」

 強風地帯で連続放火事件が発生する。葛班が捜査に乗り出すが、その途端犯行は停止した。捜査員の存在がばれたのか? でなければ……。
 カギは、この街でかつて発生した、痛恨事の中にある。――「可燃物」

 県警本部に帰還中の葛班は、急遽、移動経路上で発生した立てこもり事件の応援に駆けつける。避難は完了しているか、負傷者はいないか、現場の建物の構造は……情報を収集する葛班の前に、立てこもり犯が姿を見せる。その手には「拳銃」が。――「本物か」

 部下も、上司も、自分の立場も未来もすべて眼前の事件解決のために注ぎ尽くして悔いない葛警部が、人智の限りを尽くして挑んだ事件集です。
 警察ミステリをお届けします。推理をお楽しみ頂ければ、幸いです。

タグ:〈葛警部〉
posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報

2023年07月21日

『時代小説 ザ・ベスト2023』


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(じだいしょうせつ ざ・べすと2023)


出版社:集英社
編纂:日本文藝家協会
発売日:2023年7月21日
定価:1,034円(税込)
文庫判


 歴史時代小説のアンソロジーに、拙作「供米」を採って頂きました。
 収録作は次の通りです。

佐々木功「したのか、家康」
矢野隆「母でなし」
今村翔吾「山茶花の人」
米澤穂信「供米」
伊吹亜門「遣唐使船は西へ」
木下昌輝「証母」
蝉谷めぐ実「凡凡衣裳」
斜線堂有紀「奈辺」
武川佑「遠輪廻」
花房観音「鬼の里」

posted by 米澤穂信 at 00:00| 共著・アンソロジー

2023年07月04日

『可燃物』トークイベントが開催されます


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 こんにちは。米澤穂信です。

 雪降る崖下の、凶器なき殺人。――「崖の下」
 あまりにも好都合な証言者たち。――「ねむけ」
 切り刻まれ、花咲く行楽地に撒かれた死体。――「命の恩」
 過去の痛恨事が招く、小さくも危険な事件。――「可燃物」
「本物か」という問いが導く犯人像。――「本物か」

『可燃物』刊行を記念し、8月19日(土)18:00からトークイベントが開催されます。
 オンラインとリアル(於 文藝春秋西館地下ホール)のダブル開催です。
 参加費はリアル参加が1210円(税込)、オンライン参加が660円(税込)で、どちらもアーカイブ(オンライン上で後から見られる録画)が用意されます。
 リアル参加は先着100名で、こちらにご参加いただいた上で『可燃物』をご持参いただければ、イベント後のサイン会にご参加いただけます。
 完全ネタバレのイベントとなります。

 チケットの販売開始は、7月7日(金)正午です。
 お申し込み方法など、イベント詳細は、


 をご覧ください。
 当日を楽しみにしています。

posted by 米澤穂信 at 12:14| お知らせ

「本物か」


掲載誌:「オール讀物」(文藝春秋)2023年7月号


……本物か?


 国道沿いのファミリーレストランで立てこもり事件が発生。偶然近くにいた葛班が現場に向かうと、姿を現した犯人の手には「拳銃」が。
 本物か? 客や従業員の避難は完了しているのか?
 部下が集めてくる証言者の話を、葛は一つずつ検討する。あのファミリーレストランで、あの瞬間、何があったのか。それがわかれば、「本物」は見抜けるはずだ。
 変形フーダニット。

タグ:〈葛警部〉
posted by 米澤穂信 at 00:27| 雑誌等掲載短篇