著:米澤穂信 解説:末國善己 装幀:岩ク重力+K.K 出版社:東京創元社 発売日:2018年8月31日 定価:本体860円(税別) 文庫判 ISBN:978-4-488-45110-3 |
著:米澤穂信 写真:岩郷重力+K.K 装幀:岩郷重力+K.K 出版社:東京創元社 発売日:2015年7月29日 定価:本体1,700円(税別) 四六判上製 ISBN:978-4-488-02751-3 |
信念を持つこととそれが正しいことの間には関係がない |
19冊目です。
新聞社に勤めていた太刀洗万智は、やむを得ない事情から五年目にして職を辞し、フリーの記者として生きていこうとする。
雑誌社から紹介された仕事に便乗し、事前取材と休暇を兼ねて何気なく訪れたネパールで、彼女は大事件に遭遇した。入国の翌日、ネパール国王が殺されたのだ。
伝えることを自らの仕事と考える太刀洗は、カメラを手に取材を始める。突然の大事件に混乱する人々の声を聞き取るうち、彼女は幸運にも、国王殺害の現場近くにいた軍人と会う機会を得る。指定された場所に向かいながら、太刀洗は奇妙な緊張を覚えていた。この取材は、危険なのではないか?
彼女の予感は当たった。しかし危険は、想像とは別の形で襲ってきた。
――太刀洗万智はこの国で、自らの信念を問われることになる。
長篇ミステリです。
『さよなら妖精』とは登場人物の一部が共通していますが、続篇というわけではありません。
作中で取り上げられる事態の「真犯人」を当てるのは、ちょっと骨が折れる仕事になるでしょう。