2015年12月25日

『真実の10メートル手前』


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How many miles to the truth

著:米澤穂信
写真:岩郷重力+K.K
装幀:岩郷重力+K.K
出版社:東京創元社

発売日:2015年12月25日
定価:本体1,400円(税別)
四六判上製
ISBN:978-4-488-02756-8



 ところで目とは、そこにあるものを見るための器官ではありません。




 20冊目です。

『王とサーカス』の経験を経て、太刀洗万智は一人のフリー記者として歩み始めました。
 彼女の仕事を収めた短篇集をお届けします。

 折を見て書き溜めていた短篇が一冊にまとまりました。
 最初の短編は実に8年前に書かれています。推協賞受賞記念のものや、アンソロジーに向けたもの、機会を見つけて書いてきたものが長篇と同じ年に本になるとは、感慨深い巡り合わせです。


真実の10メートル手前
 失踪したベンチャー企業の広報担当者が、その妹に電話をかけてきた。東洋新聞大垣支局の記者・太刀洗は、電話の内容だけを手がかりに単独インタビューを試み、名古屋駅から特急「しなの」に乗る。

正義漢
 東京都吉祥寺駅で乗客が線路に転落、轢死し、電車は運行を停止した。別ルートを模索するひとびとの中で、不審な動きをする女性がいた。

恋累心中
 三重県の恋累(こいがさね)で、高校生の男女が心中した。現場に向かう週刊誌記者に、上司は取材コーディネーターを手配していた。「癖はあるが、切れるやつだ」。

名を刻む死
 福岡県鳥崎市で、独居老人が亡くなっているのが見つかった。遺体の第一発見者の中学生に、太刀洗が接触を試みる。彼女の取材目標はひとつ、『名を刻む死』とはなにか。

ナイフを失われた思い出の中に
 神奈川県浜倉市で、男子高校生が姪を刺殺したとして自首、逮捕される。その数日後、東欧のある国から男性が浜倉を訪れる。ある思い出のために……。

「綱渡りの成功例」
 長野県南部を襲った台風により、西赤石市は大きな被害を受けた。大きな土砂崩れからかろうじて生き延びた住人に、太刀洗は取材を試みる。なぜ、いまなのか。なぜ、その問いなのか。(書き下ろし)

posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報