2018年06月22日

「守株」


「小説新潮」2018年 7月号
発売日:2018年6月22日


 そこで、ぜひとも聞いて頂きたいのですが、私もまた、切り株を守っていたのではないでしょうか。



「小説新潮」に寄稿した短編です。

 韓非子の中に、田を耕す男の話が出て来ます。
 ある日、男が働いていると森の中から兎が飛び出してきて、切り株に頭をぶつけて死んでしまいました。
 男はその日から耕作をやめ、切り株を守り始めます。この切り株にぶつかって死ぬ兎を手に入れるために……。

 会社と家を往復する男が気づいた、平穏な日常に刺さっている小さな棘についての物語です。

posted by 米澤穂信 at 00:00| 雑誌等掲載短篇