著:米澤穂信 装幀:坂野公一(welle design) 出版社:集英社 発売日:2018年12月14日 定価:本体1,400円(税別) 四六判仮フランス装 ISBN:978-4-08-771173-8 |
22冊目です。
堀川次郎。高校二年生、図書委員。
松倉詩門。高校二年生、図書委員。
図書当番の時だけ顔を合わせる二人は、放課後のつれづれに江戸川乱歩「黒手組」の暗号を解いたことから先輩に見込まれ、謎を解いてみないかと持ちかけられる。
それははからずも、学校の中、そして外で彼らが挑んでいく数々の謎の、最初の一つになった。
民家の書斎で、繁華街の美容院で、夕暮れ時のアパートで、そして放課後の図書室で……。いくつもの謎を解くうちに、二人の男子はお互いを知り、そしてお互いを知っていないことを知る。
冬の近いある日のこと。松倉が、堀川にこう話しかけた。
「昔話でもしようぜ」
そして、彼ら自身の事件が始まる。