2022年06月25日

「三つの秘密、あるいは星ヶ谷杯準備滞ってるんだけど何かあったの会議」


掲載誌:「小説野性時代」(KADOKAWA)vol.224


「じゃあ、会議を始めます。題して――星ヶ谷杯準備滞ってるんだけど何かあったの会議。よろしくお願いします」



 神山高校伝統のマラソン大会、星ヶ谷杯。その開催が間近に迫る中、運営を司る総務委員会は問題を抱えていた。準備が一向に進まないのだ。
 問題に対応するため、用意を担当する「ルート誘導班」「用具調達班」「救護・計時班」の班長が集められ、会議が開かれる。司会を担当するのは総務委員会副委員長、福部里志。そして、かの美しいテンプレート、責任のなすりつけ合いが始まった。
 会議ミステリです。責任の所在を明らかにするか、それとも、問題解決を第一に掲げるか。匙加減はすべて、福部里志に任されています。

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posted by 米澤穂信 at 00:00| 雑誌等掲載短篇