著:米澤穂信 装幀:坂野公一(welle design) 出版社:集英社 発売日:2022年11月10日 定価:1,650円(税別) 四六判仮フランス装 ISBN:978-4-08-771813-3 |
わたしたちは切り札を持たなきゃいけなかった |
27冊目です。
『本の鍵と季節』の続編です。
松倉詩門が図書室に来なくなり、堀川次郎は図書委員の仕事を続けつつ、友を待っていた。そして彼は帰ってきた……不在の期間など、ただの一日もなかったかのように。そして二人は元通り、放課後の図書委員としての務めを再開する。だが、いつもの業務は、いつものようには始まらなかった。
返却本に挟まっていた、忘れ物の栞――松倉はそこに用いられている花が、猛毒のトリカブトだと気づく。余計なお世話かもしれないが、栞の持ち主にひとこと、これは毒だと教えた方がいいかもしれない。堀川と松倉がそう考え、栞を特別な場所に隠した時、彼らはこの街で静かに始まっていた事件にかかわってしまった。
栞は、誰が何のために作ったのか。同学年の瀬野を加え、三人は毒と嘘の迷路に踏み込む。
そして、誰にも知られないはずだった過去が、あばかれてゆく。
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