2021年12月09日

「羅馬ジェラートの謎」


掲載誌:「紙魚の手帖」(東京創元社)vol.2


 三月のショッピングモールで小佐内さんが謎の存在に気づいたのは、暖房が効いた店内でチョコスプレーがジェラートに沈んだ、その深さからだった。


 このところ借りを作り過ぎた小鳩が、小佐内に埋め合わせを提案する。小佐内は、郊外のショッピングモールに出店した噂のジェラテリア〈アバーネッティーズ〉の、ジェラートを要求した。
 テストが終わった三月のある日、二人はそれぞれショッピングモールを目指す。合流したジェラテリアで小佐内は、自らのジェラートにチョコスプレーが沈む深さを見て、何かを悟った……。

 北原尚彦先生の解説付きでございます。

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posted by 米澤穂信 at 00:00| 雑誌等掲載短篇