こんなにも美しく、すべてが組みあがっていくなんて。傑出したSFであると同時に、ルールが公平さを保証する名作ミステリ。 |
この小説において時間は解体され、欠片となる。パズルが隙なく組みあげられた時、読む者はその構造美に感嘆するだろう。 |
著:高畑京一郎 出版社:KADOKAWA(メディアワークス文庫) 上下巻 |
上記復刊の帯文をお任せいただきました。
『タイム・リープ』が特徴的なのは、時間が行き来しつつも、同じ時間は二度と訪れないという条件設定にあります。このルールがあるため「空白の時間」を埋めていく作業が可能になり、構造は強固に、美しくなるのです。そこには、ミステリの楽しみがあります。
本書が広く読まれる一助になることを願っています。