2009年10月01日

『ボトルネック』


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BOTTLENECK

(四六判)
著:米澤穂信
装画:フジモト・ヒデト
装幀:新潮社装幀室
出版社:新潮社

発売日:2006年8月31日
定価:税込1470円(本体1400円)
四六判クレスト装
ISBN:4-10-301471-7

(文庫判)
著:米澤穂信
装画:笹部紀成
装幀:新潮社装幀室
解説:村上貴史
出版社:新潮社

発売日:2009年10月1日
定価:本体476円
文庫判
ISBN:978-4-10-128781-2

 八冊目です。
 ミステリというよりは青春小説、と言われます。

 舞台は石川県金沢市。実在の場所を物語の舞台にするのは、多分初めてです。主人公は高校一年生、嵯峨野リョウ。彼は二年前に死亡した恋人を弔うため、福井県東尋坊を訪れます。
 しかし、強い眩暈に襲われ、気がつくと彼がいたのは金沢市。不思議に思いながらも帰宅した彼を迎えたのは、サキと名乗る見知らぬ女性でした。いくばくかのやり取りの後、サキは言います。自分はリョウの、生まれなかった姉。ここはあなたが生まれなかった世界なのだ、と。
 もちろんリョウは、すぐにはその言葉を信じません。ともあれサキはリョウを温かく遇し、二人は連れ立って金沢の街や、北陸本線や、東尋坊を見てまわることになります。

 ボトルネックがあります。排除すれば済むと人は言いますが、むしろ問題なのはここからです。
posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報