| 「ミステリーズ!」(東京創元社)vol14収録 発売日:2005年12月12日 定価:本体1,260円(税別) |
メールが届いた。差出人は小佐内さん。文面は、 『もしもし、わたし小佐内』 そりゃわかってるよ、と思ったら、立て続けにもう一通届いた。 『いま、あなたの後ろにいるの』 |
雑誌「ミステリーズ!」の2005年12月号に掲載された短篇です。
〈小市民〉シリーズの一環です。
『シャルロットだけはぼくのもの』で小佐内に破れた小鳩は、小佐内の市内スイーツめぐりに付き合わされることになります。今日も今日とて、「フローズンすいかヨーグルト」なるものを食べるのだという小佐内に連れ出され、小鳩は駅前までやってきました。
約束の時間よりも早く着き、たまたま昼食をとっていなかった小鳩は、手近なハンバーガーショップに入ります。そこで彼は、古い知り合いである堂島健吾に出会います。
堂島はひどく真剣な様子で駅前の様子を観察しています。彼によれば、薬物を濫用しているグループが駅前にたむろしているとのこと。堂島は小鳩に、あのグループの中に助け出したい相手がいるのだと語ります。
やがてグループは動き出し、堂島は慌ててハンバーガーショップを出ていきます。小鳩に向かい、もう少しここにいるなら自分の代わりに駅前を見張って何かあったらここに連絡してくれとメモを残して。しかし、そのメモを見た小鳩は目を丸くします。
そのメモにはたった一文字、『半』とあっただけなのです。
暗号ものです。ただ、自分としてはダイイングメッセージものの変形のつもりではいます。
メッセージは一文字。発想の転換がミソです。
難易度はさほど高くありません。是非、解読に挑戦していただきたいと思います。
*『夏期限定トロピカルパフェ事件』に収録済
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