こんにちは。米澤です。
先日、久しぶりに寿司を食べに行きました。
贅沢ですね。お大尽ですよ。
まあ、回るやつなんですが。
酒も飲まないのに一人で回らない寿司屋に入るには、まだちょっと風格が足りません。
好きな寿司ネタはいろいろありますが、キンメ、カワハギ、ノドグロの三種はたいてい頼みます。千葉あたりの方に言わせるとカワハギは下魚らしいんですが、好きな物は仕方がないです。
ただ今回はカワハギの入荷がなかったそうで、もちろんノドグロもありませんでした。のんびりとアオリイカやシマアジなどを注文した憶えがあります。
駅ビルの回るお寿司ですから、そうビックリするほど美味しいわけではないんですが、なかなか堪能しておりました。
さて、店には黒板がありまして、本日のお勧めが書かれていました。トビウオやホッキガイなどがお勧めらしいのですが、私が「へえ」と思ったのはサクラです。サクラ肉、つまり馬肉ですね。
牛肉のタタキを握ったのは見たことがありますが、サクラというのは初めてです。冷静に考えれば噛み切れなくて困りそうな気がしますが、そのときは物珍しさが先に立って、つい注文してしまいました。
「すみません、サクラください」
ところがお店の人は、にこやかに聞き返してきました。
「は?」
「えっと、すみません、サクラ」
「サクラ?」
「はい」
「サクラ?」
「そうです。サクラをお願いします」
「は?」
若い方でしたので、もしかしたらサクラと言われてもピンと来なかったのかもしれません。
何度も言い直すのも癪だったので、「じゃあ、カレイを」と注文を変えました。
カレイの握りを頬張りながら、私は釈然としない思いでおりました。
カレイも好きだから良かったのですが、それにしても店員さんが「本日のお勧め」を把握していないのは頂けません。
馬肉と書かれたものをサクラと読んだのだったら、馬鹿な恰好のつけかたをした私が間抜けだったという話にもなりましょうが、そういうわけじゃない。「サクラ」と書いてあるから、そう注文したまでです。それを何という体たらく。こういうことではいけません。黒板には勢いのいい字で、ほら、「サクラ」と……
「サワラ」でした。