2009年06月25日

遅ればせです

 こんにちは。米澤です。

 先日、初対面の作家の方に名乗ったところ、
「何度かお見かけしました」
 と言われました。
「えっ、どこでですか?」
「角川の新年会です」
 確かにたいてい行きますが。
「米澤さんってあれですよね、毎年……」
「はあ」
「壁のそばに立ってる人ですよね。ひとりで」
 ええ。
 そうです。
 そうですよ。
 壁の花ですとも!


 遅ればせながら、パット・マガー『七人のおば』の帯を書かせていただいた件、告知いたしました。
 遅ればせすぎる……。フェアが始まったのは4月です。今更アップロードしても遅いとは思いましたが、仕事の記録という意味もありますので。

 それにしても、ずいぶんと砕けた帯が採用されてしまったものです。
 今回のフェアでの特装帯は、
 こちらで見ることができます。
 ……浮いてますよ、私。ふわふわと浮いています。
 いや本当はもっと真面目なものも書いていたんですよ。
 それが何の因果か。物の弾みで。


 ちなみに、帯を書かせて頂くのは初めてだったので、研究の意味を込めて「各社の帯ごっこ」をして遊びました。
 どれがどの出版社を想定したものかわかりますでしょうか?

【A案】
幸せなだけの結婚など
どこにもありはしない

【B案】
名作『四人の女』の次はこれだ

【C案】
これが決定版!
ゴールデンエイジの衝撃を再び、あなたに!

【D案】
「あたしの体には悪い血が流れている」
才媛が描く人生の物語

【E案】
おばが七人!?
新婚家庭は大パニック!!

 どれも嘘ではないのが面白いところです。
 いろんなひとに怒られそうなので答えは書きません。

 素案をそのまま載せてしまいましたが、マガーは「ミステリ黄金時代」の作家と言うには新しすぎるようです(『七人のおば』発表が1947年)。いちおう念のため……。
posted by 米澤穂信 at 15:41| 近況報告