先日、初対面の作家の方に名乗ったところ、
「何度かお見かけしました」
と言われました。
「えっ、どこでですか?」
「角川の新年会です」
確かにたいてい行きますが。
「米澤さんってあれですよね、毎年……」
「はあ」
「壁のそばに立ってる人ですよね。ひとりで」
ええ。
そうです。
そうですよ。
壁の花ですとも!
遅ればせながら、パット・マガー『七人のおば』の帯を書かせていただいた件、告知いたしました。
遅ればせすぎる……。フェアが始まったのは4月です。今更アップロードしても遅いとは思いましたが、仕事の記録という意味もありますので。
それにしても、ずいぶんと砕けた帯が採用されてしまったものです。
今回のフェアでの特装帯は、
こちらで見ることができます。
……浮いてますよ、私。ふわふわと浮いています。
いや本当はもっと真面目なものも書いていたんですよ。
それが何の因果か。物の弾みで。
ちなみに、帯を書かせて頂くのは初めてだったので、研究の意味を込めて「各社の帯ごっこ」をして遊びました。
どれがどの出版社を想定したものかわかりますでしょうか?
【A案】
幸せなだけの結婚など
どこにもありはしない
【B案】
名作『四人の女』の次はこれだ
【C案】
これが決定版!
ゴールデンエイジの衝撃を再び、あなたに!
【D案】
「あたしの体には悪い血が流れている」
才媛が描く人生の物語
【E案】
おばが七人!?
新婚家庭は大パニック!!
幸せなだけの結婚など
どこにもありはしない
【B案】
名作『四人の女』の次はこれだ
【C案】
これが決定版!
ゴールデンエイジの衝撃を再び、あなたに!
【D案】
「あたしの体には悪い血が流れている」
才媛が描く人生の物語
【E案】
おばが七人!?
新婚家庭は大パニック!!
どれも嘘ではないのが面白いところです。
いろんなひとに怒られそうなので答えは書きません。
素案をそのまま載せてしまいましたが、マガーは「ミステリ黄金時代」の作家と言うには新しすぎるようです(『七人のおば』発表が1947年)。いちおう念のため……。