2002年08月02日

『愚者のエンドロール』


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Why didn't shy ask EBA?

著:米澤穂信
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
出版社:角川書店

発売日:2002年8月1日
定価:本体533円(税別)
文庫判
ISBN:4-04-427102-X


 出版されたものとしては第二作目に当たります。
『氷菓』の続編であり、登場人物の多くや物語の舞台は『氷菓』を引き継いでいます。しかし物語としての連続性は強くはありませんので、本作単独でも読んでいただくことができると思います。

 神山高校の文化祭は盛大なものです。そのイベントに一枚噛みたいと、2年F組の人々はビデオ映画を撮影することにしました。内容を「ミステリー」とだけ決められたその映画はしかし未完に終わりそうになります。脚本製作が、拠所ない事情によって停止してしまったのです。
 脚本家の代役を立てるにしても、そのためには作中で起きた事件のトリックを暴かなくてはいけません。問題の解決を委託された女子生徒、入須冬実は一計を案じます。
 折木奉太郎属する古典部は、紆余曲折を経て、その「ミステリー」の謎解きに深く関わっていくことになります。

「ミステリーと遊ぼう」をコンセプトに、いささか趣味的な仕上がりになりました。作品の構成はアントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』に、敬意を払いつつ倣っています。
 錯綜した状況のうちに謎が潜むとすれば、ミステリーの中にミステリーの種が潜んでいるとしても、少しも不思議ではないでしょう。

タグ:〈古典部〉
posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報