2001年11月01日

『氷菓』


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The niece of time

著:米澤穂信
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
出版社:角川書店

発売日:2001年11月1日
定価:本体457円(税別)
文庫判
ISBN:4-04-427101-1


 処女作です。
 物語の舞台は神山高校。文化活動が活発ですが、特異というほどの特徴は持たない普通科全日制高等学校です。主人公は省エネルギーを旨とする一年生、折木奉太郎。入学直後、彼が「古典部」なる部活に入るところから、物語は始まります。

 折木奉太郎の入部した古典部には、他に部員はいないはずでした。しかし、彼にとっては折悪しく、その年の古典部には新入部員がいたのです。彼女、千反田えるは、折木奉太郎にとってさらに悪いことに非常に好奇心旺盛な少女でした。千反田の好奇心は、折木を幾つかの不思議に関わらせます。
 日を過ごすうちに、望むと望まざるとに関わらず折木はその能力を千反田に認められていきます。そしてある日、千反田は折木に依頼しました。失踪した伯父がまだ幼児だった千反田に残した言葉、それがなんだったのか思い出す手伝いをして欲しいと。
 その依頼は思いがけず、33年前に起きたとある事件へと繋がっていくことになります。

 いわゆる日常ミステリの系譜に連なる小説です。最近はこの手のものをめっきり見かけなくなりました。
 体験は存外早く歴史になるようです。そして歴史を扱ったミステリーは、決して少なくありません。

タグ:〈古典部〉
posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報