(四六判) 著:米澤穂信装幀:遊空龍+WONDER WORKZ。 出版社:角川書店 発売日:2005年6月30日 定価:本体1,600円(税別) 四六判仮フランス装 ISBN:4-04-873618-3 (文庫判) 著:米澤穂信装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。 出版社:角川書店 発売日:2008年5月25日 定価:本体629円(税別) 文庫判 ISBN:978-4-04-427103-9 |
五冊目です。
『氷菓』『愚者のエンドロール』に続く、〈古典部〉シリーズの三作目です。
『氷菓』で文集作成を始め、『愚者のエンドロール』で文化祭用のビデオ映画制作に手を貸した古典部。暦は進み、いよいよ神山高校は文化祭当日を迎えます。
ですが、彼らは少々ミスを犯しました。彼らが作成した文集「氷菓」の印刷数が、予定よりも多くなってしまったのです。
このままでは過剰在庫は確実。部長の千反田えるは責任を感じてうなだれ、福部里志はトラブルの発生に興奮を隠しきれません。折木奉太郎も、自分も原稿を書いた文集が百部単位で焼き捨てられるところを想像すると、あまりいい気はしていませんでした。
一方、古典部員であると同時に漫画研究会にも所属している伊原摩耶花は、古典部の窮状を気にかけながらも、漫研から出ることが出来ないでいました。そして彼女はそこで、漫研内部の争いに身を投じることになります。
次々と行われる文化祭の企画。伸びない文集「氷菓」の売れ行き。やがて神山高校の生徒たちは、文化祭の裏で連続盗難事件が起きていることに気づきます。
古典部の四人それぞれの物語は、やがてこの連続盗難事件、「十文字」事件に絡め取られていきます。
文化祭が舞台ということで、これまでの作品に比べると話は明るく始まります。
前半は文化祭を後半はミステリを。そして、四人それぞれの違いを楽しんで頂ければと思います。
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