2013年07月12日

『折れた竜骨』


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THE BROKEN KEEL

(四六判)
著:米澤穂信
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
出版社:東京創元社

発売日:2010年11月27日
定価:本体1,800円(税別)
四六判仮フランス装
ISBN:978-4-488-01765-1

(文庫判)
著:米澤穂信
装画:影山徹
装幀:岩郷重力+k.k
解説:森谷明子
出版社:東京創元社

発売日:2013年7月12日
定価(上巻):620円+税
定価(下巻):620円+税
ISBN(上巻):978-4488451073
ISBN(下巻):978-4488451080


 16冊目です。

 12世紀末。北海に浮かぶソロン島を、奇妙な客が訪れます。彼は自らをトリポリから来た騎士ファルク・フィッツジョンと名乗り、敵を追っているのだと言います。敵とは、東方でイスラム暗殺者の術を身につけた〈暗殺騎士〉。ファルクの警告も虚しく、ソロン島には奇妙な死がもたらされます。――自然の要害に守られていたはずの領主が刺殺されたのです。
 領主の娘アミーナは、ファルクとその弟子ニコラに協力し、共に事件の真相を追うことになります。容疑者は、いずれも一筋縄ではいかぬ傭兵たち。そしてソロン島にはもう一つ、大きな脅威が迫りつつありました……。
 以下はその章立てです。



序章 老兵の死
 1 魂の危機を

第一章 東より
 2 聞けばイェルサレムから来たらしい
 3 オート麦のビスケット
 4 伝説の悪鬼たち
 5 聖アンブロジウス病院兄弟団
 6 暗い森の中
 7 神の家を焼く

第二章 騎士と傭兵
 8 英雄は死んだ
 9 この中の誰かが
10 詩篇を歌う
11 自殺者と異教徒
12 八角形の見張り塔
13 奇妙な燭台
14 歪んだ家
15 黒い綾織布
16 歌を聴かせるべき人
17 ゴリアテに挑むダビデ
18 前夜式

第三章 追悼
19 宵課の鐘はまだ鳴らない
20 背誓者の子
21 冬の七晩

第四章 嵐の鐘
22 噂は噂
23 右手にはナイフ
24 滑らかな象牙
25 何千日分のひっかき傷
26 大きすぎる扉
27 死者たちの船
28 足せば三十八人
29 落とした銀貨
30 斧の軌道
31 一すじの血
32 果たして素手で
33 理性と理論

第五章 儀式
34 誰が〈走狗〉であったのか
35 残るのはただ一人
36 父の腕の中

終章 彼方へ
37 折れた竜骨



 特殊設定を用いたミステリです。
 推理をお楽しみ頂ければと思います。そして、理性と理論は魔術をも打ち破ることを証明して下さい。


第64回日本推理作家協会賞受賞作
posted by 米澤穂信 at 00:00| 既刊情報