2017年08月04日

『煙の殺意』


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著:泡坂妻夫
装画:松尾かおる
装幀:柳川貴代
出版社:東京創元社

発売日:2001年11月30日
定価:本体740円(税別)
文庫判
ISBN:978-4-488-40217-4



 思い込みをくるりと反転させる手つきのたおやかさは、さすが名人。世界最高のミステリ短篇集です。




 泡坂妻夫の傑作短篇集『煙の殺意』のオビ文を書かせていただきました。
『煙の殺意』は、私が最も愛するミステリ短篇集です。それを広くお薦めできるのは本当に幸せなお仕事で、このような機会に恵まれたことを嬉しく思います。

『煙の殺意』は、「椛山訪雪図」を何より愛していて、「狐の面」もたまらなく好きで、「紳士の園」がすばらしく、「煙の殺意」はもう完璧で、今回読み返して「赤の追想」にしみじみ感じ入り、「閏の花嫁」も良いですが、「歯と胴」もなんとも忘れがたく、「開橋式次第」も賑やかで好きです。

 最初、私は「世界最高級のミステリ短篇集です」と書いていました。しかし推敲するうち、「この『世界最高級』の『級』はいるだろうか。これからさらに素晴らしい短篇集に出会うこともあるだろうし、そうあってほしいものだけれど、そうした一冊に出会ったときに『煙の殺意』を最高とは言い切れないと思い直すことがあるだろうか」と考え、「いや、そうはならないだろう」と結論づけて、「級」を取りました。
 広く読まれる一助になればと願っています。

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2015年12月10日

評価を頂きました


 こんにちは。米澤です。

 年の瀬となりまして、毎年恒例のミステリランキングが各社から発表されています。
 拙作『王とサーカス』が、宝島社の「このミステリーがすごい!」、文藝春秋の「週刊文春ミステリーベスト10」、早川書房の「ミステリが読みたい!」の三つのランキングにおいて1位を頂きました。

 昨年に続き高い評価を頂きまして、これはさすがに、驚きが先に立ちました。
 毎年、各種ランキング本を参考に「今年はこういうミステリがあったのか」と胸を躍らせていた昔日を思うに、感慨深いものがあります。

『王とサーカス』を多くの方々に楽しんで頂けたこと、とても嬉しく思っています。
 次作もがんばります。ありがとうございました。
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2014年08月01日

第11回ミステリーズ!新人賞


 こんにちは。米澤です。

 現在発売されている「ミステリーズ!」(vol.67 OCTOBER 2014)に、浅ノ宮遼氏の手になる第11回ミステリーズ!新人賞受賞作、「消えた脳病変」が掲載されています。

 選考委員の一人として、この賞の選考に参加いたしました。本誌には選評も掲載されています。
 知的な興奮を楽しんでいると思わぬ伏兵に横からやられる、良いミステリでした。そのあたりのことをもう少し詳しく書いています。

 受賞作も、どうぞよろしくお願いいたします。
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2014年05月15日

受賞しました


 こんにちは。米澤です。

 拙作『満願』が、第27回山本周五郎賞を受賞しました。
 もしクオリティの低いものを書いてしまったら、それは単行本未収録にして頂くというお約束をした上で取りかかった仕事でした。自分がどういうミステリを愛してきたのか、それを思い出しながら一作一作を書いてきました。
 それがこのような栄誉を頂くことになり、たいへん光栄に思っています。

 読んで下さった皆様、書店や出版社、関係者の皆様にご報告します。
 ありがとうございました。
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2014年05月14日

『世界堂書店』増刷決まりました


 こんにちは。米澤です。

『世界堂書店』の増刷が決まりました。
 特にテーマを定めず、ミステリというジャンルにも限ることなく、無制限に良い短編だけを集めるという今回の方針はおそろしいものでした。枚数や権利上の問題から当初のリストは幾度も変更を迫られ、アンソロジーにはこんな困難があるものかと思い知ることもありました。

 ですが素晴らしい装幀に恵まれ、こうして多くの読者のお手元にお届け出来たことをとても嬉しく思います。
「あれ良かったよね」「これ凄かったね」という読者の声を仄聞するたび、「だよね!」と気持ちが浮き立っています。

 ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いいたします。
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2014年04月08日

『満願』増刷決まりました


 こんにちは。米澤です。

『満願』の二刷・三刷が相次いで決まりました。
 一篇一篇に丹精を込め、ミステリへの思いの丈をぶつけた一冊になったという自負はありましたが、いまミステリ短篇集というものが読者に喜んでもらえるのかどうかはわかりませんでした。
 こうしてひとつの結果を残せたこと、嬉しく思います。

 ありがとうございます。そしてどうぞ、引き続きよろしくお願いいたします。
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2014年03月26日

特設棚の本を選びました


 こんにちは。米澤です。

 拙宅の最寄りの書店は、いわゆるベストセラーしか置かないお店でした。送り込まれてくる本を並べ、大当たりもしないけれど少なくとも大外しもしない、堅実と言えば言える書店でした。
 それが最近、レジ前の小さなスペースに、ちょっとした特設棚を設けています。コミックが中心なのですが、見ればなるほど、一癖ある。「あ、好きな人がいるんだな」と思うだけで、何だか嬉しいものです。

 この企画も、そんなふうに思ってもらえればいいのですが。
 紀伊國屋書店新宿本店さんの特設棚に入れる本を、選びました。


 国内は定番ミステリを押さえつつ、最近読んで好きだったものも織り交ぜました。
 海外は、割と自由奔放に選びました。それだけに……自分の本棚を公衆の面前に晒しているようで、何というか、ほんのちょっとだけ、いたたまれないような気がします……。


 なにぶん書店さんの企画なので、いま流通している本からしか選べなかったのが残念です。まさか、あれもあれも切れているとは……。
 題して「米澤屋書店」。
 期間は、4月下旬までとのことです。
 お近くにお立ち寄りの際は、ちらりと見て頂ければと思います。

 紀伊國屋書店さんからも、以下のURLで告知されています。


 どうぞよろしくです。
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2013年10月13日

特集です

 とある街を後にしようと特急電車に乗り込み、旅情の名残りをおぼえつつ出発を待っていたのですが、ふと喉が乾いていることに気づいたので、財布を手にお茶を買いに電車を出ました。
 ジャスミンティーを手に振り返ると、特急電車はゆっくりと動き出すところでした。
 さよなら特急。ホームの端で、電車が見えなくなるまで私は手を振りました。

 こんにちは。米澤です。
 荷物がなかったのが不幸中の幸いでした。


 現在発売中の野性時代第120号(2013年11月号)で、第56号(2008年7月号)以来となる米澤穂信特集を組んで頂きました。

 村上貴史さんによる評論。
 ささやかな趣味である洋館巡りを記事にして頂いた、鎌倉洋館探訪記。
 どのタイミングでどんな本を読んできたかをリストアップした、マイルストーン。

 そして、対談「綾辻行人×米澤穂信」!
 おそろしいことになったものだ、と緊張しました。ですが一方、とても面白い時間になりました。

 多くの知人からご質問をお寄せ頂いた、Q&Aコーナーも掲載されています。
 Q&Aにご登場頂いたのは、

 道尾秀介
 辻村深月
 谷川流
 賀東招二
 佐藤聡美
 タスクオーナ

 の各氏。つくづく、ありがたいことです。

〈古典部〉シリーズの短篇「長い休日」も掲載されています。
 お手にとって頂ければ、幸いです。
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2013年10月11日

第10回ミステリーズ!新人賞

 こんにちは。米澤です。

 現在発売されている「ミステリーズ!」(vol.61 OCTOBER 2013)に、櫻田智也氏の手になる第10回ミステリーズ!新人賞受賞作、「サーチライトと誘蛾灯」が掲載されています。

 選考委員の一人として、この賞の選考に参加いたしました。本誌には選評も掲載されています。
 軽妙なやり取りの読み味の良さもさることながら、ふっと盲点を突いてくる何とも展開が面白いミステリでした。そうしたことを書いています。

 また、受賞作も、どうぞよろしくお願いいたします。
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2013年04月14日

あどけない事件

 こんにちは。米澤です。

 歳月は人を待たないそうです。待ってよ。もう四月じゃないですか。


 文藝春秋から出ている雑誌「CREA」の五月号(4月6日発売)で、読書特集が組まれています。
 その一環として、読書紀行文を書かせていただきました。
 行き先は伊豆修善寺。読書特集のくせに向こうで読もうと思っていた本を電車の中に忘れるという、それ本当かというような始まり方をいたします。……い、いいんですよ、本命はちゃんと他にあったんですから! 行き先で意外な本と出会ったりもしたんですから!
 明晰な推理で、芥川龍之介がまだ明るいうちから風呂に入っていた事実を明らかにしていきます。
 ほかにもいろいろ。


 角川書店から出ている雑誌「野性時代」の五月号(4月12日発売)で、「日常の謎」に関する特集が組まています。
 その一環として、北村薫と対談いたしました。
 ……私の、「作家の名前を出すときは基本的にフルネーム敬称略」という書き方からして、北村薫にならったものなんですよね……。
『宮城ハクサイの謎』など、いろいろお話しさせていただきました。
 興味を持って下さり、これからお読みになるという方に、ひとつの短歌をご紹介します。
サキサキとセロリ噛みいてあどけなき汝を愛する理由はいらず(佐々木幸綱)
 さて、この「汝」、どういう人だとお思いになりますでしょうか?


 どうぞよろしくです。
posted by 米澤穂信 at 18:57| お知らせ

2013年01月28日

『リカーシブル』増刷決まりました

 こんにちは。米澤です。

 拙作『リカーシブル』の増刷が決まりました。
 この小説は連載中から思い悩むことが多く、ずいぶんと時間をかけてしまったものです。
 あまりに長く関わったため、刊行というゴールに至った実感さえほとんどありませんでしたが、こうして読者の皆さんのおかげでひとつの結果を残せたことで、ようやく達成感を味わえるようになりました。

 ありがとうございます。そして、引き続きよろしくお願いいたします。
posted by 米澤穂信 at 18:56| お知らせ

2012年12月31日

今年の総括です

 こんにちは。米澤です。

 今年は連載に終始した一年でした。
 連載終了後に加筆修正に時間を使い、結果として年内に刊行に至らなかったことは残念ですが、いまは新刊の刊行を心静かに待っています。
 毎年少しずつ書きためてきた短篇も、ようやくまとまる見込みが出てきました。これももっとヤスリがけし、磨き上げてお届けしたいものです。

 また、今年は〈古典部〉シリーズのアニメーションやコミックなど、他メディアでの展開も見られた一年でした。
 と申しましてもこれは私の仕事というより、制作会社や漫画家さんのお仕事と言うべきでしょう。私も視聴者として、また読者として楽しんでいます。

 総じて振り返れば、またたく間に過ぎた一年でした。
 個々の仕事の濃度を上げつつ、よりよい仕事をしていく方法を、引き続き模索していきたいところです。

 今年もありがとうございました。来年もがんばります。
posted by 米澤穂信 at 22:08| お知らせ

2012年08月25日

期間限定カバーです

 こんにちは。米澤です。

 現在発売中の〈古典部〉シリーズ(『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』)には、アニメーション化に伴い、アニメ版デザインのキャラクターを描いた特大帯がかけられています。


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(特大帯を掛けた状態の『氷菓』)


 この特大帯はアニメ化の告知が目的なので、アニメの放映が終了した際は通常の帯に戻ります。
 もちろん、放映終了後即座に回収を始めてるわけではないと思います。
 ですが恒久的に続くわけでもありませんので、後日「あれが欲しかったのにもうなかった!」ということがありませんよう、念のためお知らせいたします。



 ちなみに、『ふたりの距離の概算』の装幀はリバーシブルカバーになっています(カバーの裏面に、アニメ版デザインを用いたもうひとつの装幀が描かれています)。
 アニメ放映後、このカバーがどうなるかについては未定となっています。終了するようでしたら、その件も後日お知らせいたします。

(9月26日追記)
 やはりリバーシブルカバーも期間限定とのことでした。順次、裏面に絵のない通常のものに置き換わっていくようです。
posted by 米澤穂信 at 15:33| お知らせ

2012年04月05日

選考委員になりました

 こんにちは。米澤です。

 今回、東京創元社が主催する「ミステリーズ!新人賞」の選考委員を務めることになりました。
「ミステリーズ!新人賞」は、短篇推理小説を対象とした賞です。細かな投稿規定などはこちらをご覧下さい。

 ミステリ短篇、好きなものがたくさんあります。
 正統派ならあれ、変化球ならあれ。列挙し始めると長くなりますが、食わず嫌いはそんなにない方だと思います。
 他の選考委員が新保博久・法月綸太郎という斯界屈指の碩学お二人ですから、私が迂闊にも「好き」と「良い」を取り違えるようなことがあっても、選考の中で正されることでしょう。

 重責をおそれる気持ちは、もちろんあります。緊張もしていますがそれ以上に、きっと面白いものが読めるんだろうなあと楽しみにしています。
posted by 米澤穂信 at 00:02| お知らせ

2012年03月08日

アニメ『氷菓』公式サイトが開設されました

 こんにちは。米澤です。

 先日、皆既月蝕がありました。部分月蝕はよくありますが、皆既となるとそうそう見られるものではありません。近所の公園に出かけ、底冷えする夜ぽかんと口を開けて空を見ていました。
 皆既月蝕の場合、月は赤く染まります。地平線近くで橙らしい色になる月はともかく、中天に浮かぶ真っ赤な月だなんて物語の世界の存在。割と楽しみにしていましたが、残念なことに、月が完全に赤くなることは最後までありませんでした。隅っこの方に白っぽい部分が残り続けていたのです。

 なぜ皆既月蝕では月が赤く染まるのか。地球の影に入っているはずの月に当たっている光とは何なのか。なぜ僅かに白い部分が残ったのか。地球からの散乱光が原因なのかなと思いはしますが、それで正しいのかは知りません。
 検索エンジンに「皆既月蝕 赤い理由」とでも打ち込めばものの一分で解決するでしょうが、まあ、いまは「不思議だね。どうしてだろう」で済ませて、検索はいずれ必要になった時にやることにしましょう。
 五月には金環蝕もあるとやら。また近所の公園でぽかんと口を開けるのでしょう。今度は昼間ですから、遮光に工夫が要りますね。



〈古典部〉シリーズのアニメ、『氷菓』に関し、公式サイトが開設されたのでお知らせします。


 また、京都アニメーション社がティザーサイトを開設しています。


 どうぞよろしくです。
posted by 米澤穂信 at 02:35| お知らせ

2012年01月11日

『氷菓』がコミカライズされます

 こんにちは。米澤です。

『氷菓』がコミカライズされます。


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 作画はタスクオーナさん。掲載誌は「月刊少年エース」(角川書店)です。
「33」が「45」になっていることに時の流れを感じずにいられません。

 第一回は1月26日発売の3月号に掲載されます。
 お楽しみ頂けることを願っています。

クレジット表示
posted by 米澤穂信 at 17:40| お知らせ

2011年12月16日

〈古典部〉シリーズアニメ化の発表がありました

 こんにちは。米澤穂信です。

 拙作〈古典部〉シリーズのアニメ化が決まり、告知がありました。
 制作は京都アニメーション社。
 題名は『氷菓』です。

 詳しいことは、またおいおいお伝えしていけると思います。
posted by 米澤穂信 at 17:07| お知らせ

2011年05月01日

「怪盗Xからの挑戦状」配信中です

 こんにちは。米澤です。
 現在、NHKの番組「探偵Xからの挑戦状!」用に書き下ろした短篇、「怪盗Xからの挑戦状」が配信されています。

 ミステリ短篇を少しずつ携帯電話に配信し、問題篇が終わったところでドラマ化。解決篇はそのドラマの中で行われるという趣向です。 ドラマの放映は5月5日です。
 ドラマ放映前には、読者の皆様から回答を募ります。番組終了後、正解率も発表されることになっています。
 詳細はこちら( http://www.nhk.or.jp/tanteix/top.html )にあります。

 短篇をお読み頂くには、携帯電話で「メニュー→NHK→探偵X」と進んで、配信登録が必要になるようです。


 これまで探偵X(竹中直人)が番組ナビゲーターを務めていましたが、せっかくなので、今回は探偵X自身を主役に据えました。怪盗X(塚本高史)の依頼を無事に果たせるのか。また、読者・視聴者は事件の真相を見抜けるのか。助手(長澤まさみ)は役に立つのか。
 オーソドックスなフーダニット(犯人当て)ミステリです。超難問ではないと思いますが……。
 そうですね。そうそう易問でもないと思いますよ。
posted by 米澤穂信 at 17:17| お知らせ

2011年04月23日

受賞しました

 こんにちは。米澤です。

 拙作『折れた竜骨』が、第64回日本推理作家協会賞を受賞しました。
 12世紀イングランドという時代、北海に浮かぶ孤島という舞台、十字軍国家から来た騎士と従者という主人公。どれも一般的とは言い難いモチーフでしたが、思いがけない評価を頂きました。

 読んで下さった皆様、書店や出版社、関係者の皆様にご報告します。
 ありがとうございました。
posted by 米澤穂信 at 15:58| お知らせ

2010年11月26日

『折れた竜骨』特設サイトです

 こんにちは。米澤です。

 新刊『折れた竜骨』の発売が迫ってきました。
 東京創元社さんでは、発売に先立って『折れた竜骨』特設サイトが開設されています。

 登場人物を紹介するのみならず、相関図までもが載っています。
 物語の舞台となる「ソロン島」の位置も書き込んだ地図もあります。
 更には内容の一部までもが紹介されていて、ついでに私のインタビューも収録されています。

 こうも立派な特設サイトが用意されると、発売を控えて何ともプレッシャーがかかります……。
 ともあれ、もしよかったら見て頂けると嬉しいです。

『折れた竜骨』特設サイト
http://www.tsogen.co.jp/ryukotsu/

posted by 米澤穂信 at 05:37| お知らせ

2010年06月28日

「Do you love me?」コミカライズされました

 こんにちは。米澤です。

 隣地の工事から逃げようと引越先を探しますが、なかなか条件にあったところ(二部屋あって静か)が見つからず、引越費用とそれにかかる時間を計算に入れた結果、うるさいあいだは宿屋に逃げようということで考えがまとまりました。
 そんな宿泊先で体調を崩してちょっと面白い経験をすることになったのですが、それはまた別の話です。

 それにしてもおかしいですね……。
 むかし読んだ探偵小説によれば、こういう場合は伊豆あたりの分限者が「それはお困りでしょう。当家の別荘が空いておりまして、留守居役がてらにお使いいただければわたくしどもも助かるのですが」とうまい話を持ってきてくれるそうなんですが。
 そうして引越してみると、環境は申し分ないがどこか不穏な雰囲気が以下省略。

 あれこれ気忙しい六月も下旬になって、拙作「Do you love me?」がコミカライズされました。

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 コミカライズは結賀さとるさんに担当していただきました。
 掲載誌は「Gファンタジー++」。名前からではなかなか察しが付かないかもしれませんが、実に意外なことに、「Gファンタジー」の増刊に当たります。
 発売は6月26日ということなので、店頭には既に並んでいると思います。

「Do you love me?」については、こちらに記事があります。
 書き上げてから六年後。こんなにチャーミングな漫画にしていただく機会があるとは思いませんでした。
 うれしいものですね。
posted by 米澤穂信 at 04:43| お知らせ

2010年02月23日

『夏期限定トロピカルパフェ事件』コミカライズ始まりました

 こんにちは。米澤です。

 先日、雑貨屋に行きました。なにしろ売り物が多く、目当てのものがさっぱり見つかりません。仕方がないので店員さんに尋ねました。
「あの、すみません」
「はい!」
 ふくよかで活発な、たいへん愛想の良い店員さんでした。
「何かお探しですか?」
「はい。書見台はありますか」
「え?」
「ええと、こう、本を開いて置く……」
 手振りを加えて説明すると、店員さんの表情がぱっと明るくなりました。
「ブックレストですね! ご案内します」

 そうして目当てのものを手に入れることはできましたが、必要なものはまだありました。
「あの、それと状差しはありますか」
「え?」
「ええと、こう、手紙を差しておく……」
 手振りを加えて説明すると、店員さんの表情がぱっと明るくなりました。
「レターラックですね! ご案内します」

 書見台と状差しでいいじゃないか、と腑に落ちない思いを抱えて帰宅した翌日。
 外出に備え、髪型を整えようとしましたが道具が見当たりません。
 きょろきょろ部屋を見まわしながら、思わず呟きました。
「ええと。鬢づけ油はどこに置いたかな」
 その途端に反省しました。いくらなんでもそりゃないです。
 どう考えてもヘアワックスですね。


 それはさておき。
 先日ご案内した『夏期限定トロピカルパフェ事件』のコミカライズが、「Gファンタジー」誌2月号から掲載されています。
 どうぞよろしくお願いします。
posted by 米澤穂信 at 04:33| お知らせ

2010年01月19日

『インシテミル』映画化の制作発表がありました

 こんにちは。米澤です。

 拙作『インシテミル』が映画化が決まり、制作発表がありました。
 監督は中田秀夫氏。
 配給はワーナーブラザース映画。
 芸能プロダクション・ホリプロの創立50周年記念映画となります。


 初めて接したミステリは「新本格」でした。
 その後さまざまなミステリを好きになり、また幸いなことに自ら書く機会にも恵まれてきましたが、初めてのミステリへの思いはどこかに持ち続けていました。

 ある時、こういうミステリもまた好きだったという思いにひたすら淫してみようと思い立ち、書き始めました。仕上げた千枚の原稿には『インシテミル』という題をつけました。
 本が店頭に並んだ時、読者の皆様に喜んで頂けることを願う一方で、自らの思い出に決着をつけたような満足を覚えてもいました。

 あれから三年。こういう成り行きになろうとは。
 さすがに、ちょっと驚きましたね。


 映画の公開は2010年秋予定だそうです。
posted by 米澤穂信 at 21:53| お知らせ

2010年01月18日

『夏期限定トロピカルパフェ事件』コミカライズ詳細決まりました

 こんにちは。米澤です。

 先日、スクウェア・エニックス社の新春記念パーティーに招かれて行ってきました。
 壇上での発表によりますと、昨年のコミックの売り上げが三強に次いで業界四位だったとか。どういう数字を用いた比較なのかわかりませんので一概には言えませんが、好調は確かなようで、まことにめでたいことです。
 ちなみに今年のゲストはパパイヤ鈴木でした。「MY FIRE」や「TUBTHUMPING」、「JUMP」などなど懐かしい音楽に合わせてパパイヤ鈴木が基本的なダンス動作を解説付きで披露してくれるという、たいへん贅沢な時間でした。
 私はじっとチョコレートファウンテンを見つめていたので踊りはしなかったのですが……。

 さて、そんなスクウェア・エニックス社の「Gファンタジー」誌で、拙作『夏期限定トロピカルパフェ事件』のコミカライズが始まります。

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 来月、2月18日発売の3月号に第一回が掲載されます。
 構成に山崎風愛さん、作画におみおみさんというチーム体制で進めていきます。山崎さんはネームの構成がたいへん上手く、おみおみさんはこの一つ前でパティシエの漫画を描いていらっしゃるという隙のない布陣です。私が隙にならないようがんばらねば。
 お楽しみいただけることを願っています。

作画のおみおみさんから年賀状を頂きました
posted by 米澤穂信 at 22:07| お知らせ

2009年12月07日

インタビューです

 昨日、山手線恵比寿駅で編集者さんと別れました。私が電車を降り、編集者さんは乗ったままでした。
 ところがその直後、四つ先の駅である新宿に用事があったことを思い出し、一つ先の渋谷駅で元の車両に戻って来ました。

 私から見ると自然な行動だったんですが、編集者さんから見ると「恵比寿で降りたはずの米澤が渋谷でまた乗って来た」ということになるわけで、ずいぶん驚かれてしまいました。
 イッツアリバイトリック。

 こんにちは。米澤です。

 原書房の「2010本格ミステリベスト10」でインタビューを受けています。


 インタビュアーはミステリ評論家の川井賢二さん。内容は今年の総括といった感じです。えがおがふしぜん。
 よろしくお願いします。

アリバイトリックを解明する
posted by 米澤穂信 at 22:08| お知らせ

2009年10月06日

『ボトルネック』増刷決まりました

 こんにちは。米澤です。
 スケジュールの隙を衝いて彦根城に行ってきました。

 城の麓で「ひこにゃんは○時に来ます」と言われました。
 城の中腹で「もう間もなくひこにゃんが来ます」と言われました。
 城の天守閣で「いま入るとひこにゃんに間に合いませんよ」と言われました。

 もし「いや、ひこにゃんに興味はありません」とでも言おうものなら、
「なんですって!」
「ひこにゃんに興味がない!?」
「失礼、聞き違えたかな。何と言われました」
「やだ、こわい」
「ママー、ママー!」
 と大騒ぎになった挙句、微笑みが顔に張りついた彦根城管理事務所員がどこからともなく現れて「少しお話を伺えますか」と深く静かで心地よく秘密めいたところに連れて行かれるのではないかと不安でした。

 帰ってきたら『ボトルネック』文庫判の増刷が決まっていました。
 ありがとうございます。
 ひこにゃん。
posted by 米澤穂信 at 00:00| お知らせ

2009年09月30日

新連載と文庫化です

 こんにちは。米澤です。

「野性時代」(角川書店・毎月12日発売)に小説を連載することになりました。
〈古典部〉シリーズの五冊目になる予定の長編で、題名は『ふたりの距離の概算』と付けています。

 2007年の『遠まわりする雛』以来、久しぶりの〈古典部〉になります。
 その間にいろいろな小説を書きました。〈古典部〉の書き方を忘れているのではと不安に思っていましたが、キーボードに向かい合った途端、すらすらと折木奉太郎の一人称が出てきたのは不思議なぐらいでした。

 10月発売の11月号から掲載されていきます。
 しばらくおつきあいいただければ嬉しいです。



 また、10月1日には新潮社から『ボトルネック』が文庫化されます。
 いま振り返れば、あれも一つの総括でした。良かったらお手にとってみてください。
posted by 米澤穂信 at 21:24| お知らせ

2009年09月18日

推薦文とインタビューです

 こんにちは。米澤です。

 夕食は秋刀魚でした。ああ夏なんて、なんにもいいことなかったわ。

 早川書房の「ハヤカワ文庫の100冊」に推薦文を寄稿しました。たまには冒険小説から書いてみようかななんてことも思いましたが、出来れば本格ミステリからとのことでしたのでハリイ・ケメルマン『九マイルは遠すぎる』について書きました。
 ううむ、せっかくのネット媒体なんですから、もっと大雑把に規定字数を超えてたっぷり書けばよかったかもしれません。この短篇集、表題作が有名すぎて他の作品があんまり顧みられないんですよね。


 また、小学館の「きらら」誌から『追想五断章』についてのインタビューを受けました。インタビュアーはライターの瀧井朝世さんです。


 機会があったらお手にとっていただければと思います。
posted by 米澤穂信 at 23:27| お知らせ

2009年09月07日

『追想五断章』増刷決まりました

 こんにちは。米澤です。

 先日のサイン会の出来事です。
 サインの合間に、編集者さんにそっと耳打ちされました。
「……さんがいらしています」
 何しろ会場がお店の中ですから、それなりにざわついています。よく聞き取れませんでした。それに気づいたのか、編集者さんはもう一度言って下さいました。
「道尾さんです」
 なんですと。

 というわけで、仲の良い作家の道尾さんにもサイン会に来ていただきました。
 笑顔でお出迎え!
 ご自身も新刊を出されたばかりでお忙しい時期だったでしょうに。サインする僅かの時間に交わされた会話はたいへん興味深いものでしたが、あいにく、さすがにここには書けません。


 そんな『追想五断章』ですが、今回重版の運びとなりました。
 読者の皆様、関係者の皆様、ありがとうございます。
posted by 米澤穂信 at 21:55| お知らせ

2009年09月04日

インタビューです

 こんにちは。米澤です。

 新刊『追想五断章』の発売を受けて、インタビューに呼んでいただきました。

 今回はweb媒体、しかもインタビュアーは担当編集者さん。
 インタビューには割と金城湯池な感じで臨む私ですが、なにしろ一緒に本作りをした方との後日談ということもあって、ちょっとだけガードが下がっているような気もします。


 さらに、有線放送「ミステリチャンネル」にも出させていただきました。インタビュアーは杉江松恋さんです。
 書き手なんて基本「お話の生る木」でいいんじゃ、と思っている私にとって、映像が残るのはちょっと恥ずかしいことだったりします。
 でも出てしまいました。


 ううむ、動いている自分を見るのは恥ずかしい。
 とまれ、よろしくです。
posted by 米澤穂信 at 19:19| お知らせ